随分久しぶりの更新となってしましました、、
この東京の暑さに日々やられております。
そんな中、お店に遊びに来てくださるお客様、本当に有難うございます。
そして相変わらず洋服のことばかり考えぽけーっと時間が過ぎておりました。
さて、本日は皆様知っているようでおそらく知らない、ある人物について書かせて頂こうと思います。
東京・渋谷に城を構える「rdv o globe」。
ファッション業界における”アンダーグラウンドな”重鎮、前淵俊介さん。
自分が思う、「前淵さん」を伝えれればなと思います。
何故マクシズのブログで?と思われる方も多いかと思いますが僕たちマクシズは、前淵さんの洋服屋イズムを尊敬しています。
そんな大先輩の経験、センス、日常を僕らがどれだけ理解し、表現し、お客様に伝えられるか。
今シーズンより「rdv o globe」の取り扱いをさせていただくにあたり、洋服の魅力を伝えるにはデザイナー本人にフォーカスを当てて、人物像と連想すると理解出来てくる。
僕自身、前職でこのブランドを担当していましたが理解するのに2年ほどかかった気がします、、
と、いうわけで、、
面倒臭がる前淵さんにしつこく、しつこく色々なことを聞いてきました。
それは、『この日にブログをやるので色々と教えてください』というものではなく、max’s tokyoオープンより今日にかけて前淵さんの近くで過ごした「リアル」をお伝えします。
今の前淵さんを見て、「アメリカ」を直感的に感じるかたは少ないのではないでしょうか?
しかし、ALDENを初めて購入したのはなんと中学生の頃。笑
SHIPSバイヤー時代にアメリカにも渡米し、芯までアメリカを理解した方です。
マクシズでも力を入れているウエスタンスタイルのことなんか、めちゃくちゃ詳しいです。
若き日の前淵さん
前淵さんが購入していたインディアンジュエリー
アメリカンカジュアル、ウエスタン、アイビー、スポーツ、、どの分野にも精通し、経験していますが、前淵さんの世間的なイメージはマルセル・ラサンスと契約を結び日本に広めた経緯含めフレンチファッションのイメージが強い印象があります。
世界中を駆け巡った長きバイヤー時代に培ったセンス、知識、経験。世界中の良いもの、良くないと感じたもの。
簡単に聞こえるかもしれませんがそのすべての時間と経験があり、今の前淵さんがあると思います。
今までで2回、一緒にPARISに行きましたが、驚きの連続でした。
買付中は「半端ねえ。。。」と心の中で何度も呟いていました。笑
お互いお店をやっていて、仕入れをするわけで、展示会やショールームにも同行するタイミングもあるのですが、とにかく早い。
商品を見てピックアップする速さが異常です。
僕がいつものペースでじっくり、試着をしてウーンウーンと悩んでいると、「おせえ。そんなダサいバイイングしてるんじゃねえ」と前淵さん。
すみません。いや、申し訳御座いません。
これも、学びです。
展示会を終えると、「rdv o globe」を海外のバイヤーに向けての展示会です。
クライアントの方がいらっしゃり、淡々と商品の説明をする前淵さん。
この日は、朝方までワインを飲み2日酔いの真っ只中でした。
2日酔いなのを想像させないくらいに軽快な英語で対応する前淵さん。それはもう紳士的で、プロでした。
洋服のことはもちろん仕入れた物のパッキング、PARISの歩き方、食事、礼儀、音楽。
僕にとっては前淵さんの当たり前が、すべて新鮮なのです。
それをこんなに年も離れた自分に惜しみなく教えてくださるのです。
前淵さんが感じてきた洋服業界の流れ、本物の洋服の持つオーラ、コーディネートのセンス、そういった部分を感じ取り咀嚼できるよう考えることが、rdv o globeの本質的な部分に繋がる気がしています。
お洒落がしたいのか、格好良くなりたいのか。
洋服屋になってからのずっと変わらないテーマなのですが、マクシズはそこはかなり明確で、「格好良くなりたい」が強いお店です。
そこの、目標とするアンダーグラウンドな、よりコアな、男っぽさと気品が混在しているような、そんな前淵さんのセンスが僕は大好きです。
少しでも、お客様に伝わればと思います。
確か僕が初めてルケーシーのブーツを購入した23歳のころ、
「前淵さん、昔はウェスタンブーツ、どのように履いていましたか!?」
「忘れた」
この回答が1回目の回答でした。笑
今は、細かく教えてくださいます。
今まで前淵さんが人生を賭けて得た経験、情報、センスを、これからも噛み締めながら少しずつ理解したい。
それを、通ってくださるお客様に、しっかりと洋服を介して伝えてまいります。
前職が札幌だったのもあり、東京に知り合いも、もちろん顧客様もいない僕が東京で独立する際に、相談させていた時に、「そんなに甘くねえ、舐めるな」と言って頂きました。
その時の言葉も、夢を実現させる第一歩を目の前にし、浮き足だった僕には俯瞰の目を持ち地に足をつけるきっかけとなりました。
この不況な世の中に、借金してリスクを背負って在庫を持ち、お店をやることでしか同じ目線で洋服屋のリアルを得られないと思いオープンしたお店に、やっとrdv o globeが並びます。
前淵さんの肩書きや、経歴や、調べたらわかるようなことは割愛させて頂きました。
今のご年齢でも人と同じものは嫌だし、クラフトマンシップ溢れる物に対する飽くなき探究心、行動力。
それを決してひけらかさず、大っぴらにしない。
様々な舶来品の発見、とにかく僕がイメージする「洋服屋」なんです。
なんだか言いたいこと、伝えたいことが多過ぎて全然まとまりがありませんが、とにかく、お店ではそんな生粋の洋服屋が作るかっこいい洋服がスタートです。
今からコーディネートを考えるのが楽しみで仕方ありません!
max’s tokyo 近谷